・FXの大衆心理って何?
・大衆心理は重要なの?
・大衆心理を読み取りやすい相場とは?
FXでは大衆心理を読むことが重要って聞いたけど、どうすればいいのか分からない。
この記事では、FXの大衆心理を読み取る重要性、相場に大きな影響を与える大衆心理について解説していきます!
目次
FXにおける大衆心理とは
FXにおける大衆心理とは、市場参加者たちの感情や行動パターンが為替に与える影響のことを指します。
市場参加者が感じる恐怖心や欲望などの感情が、相場の動きに大きく影響しているのです。
FXでは、大衆心理がどちらの方向に向いているのかを考えながら、トレードを行うことが重要になります。
大衆心理が重要な理由
為替相場の値動きは、買う人が多ければ上昇し、逆に売る人が多ければ下落するといったように、大衆心理が為替相場を動かしているのです。
つまり、大衆心理を把握することは、FXトレードにおける大きな判断材料のひとつとなります。
大衆心理を把握することが重要と言われる具体的な理由は、以下の3つが挙げられます。
・相場の値動きを把握する
・機関投資家の動きを把握する
・損失を回避する
ひとつずつ解説していきますね。
相場の動きを把握するため
大衆心理を把握することが重要な理由のひとつが「相場の値動きを把握するため」です。
先述したように、為替相場の値動きは通貨の買いと売りのバランスによって決まります。
もちろん、通貨の売買は人が行っているため、そこには人の心理が関係しています。
つまり、大衆心理を把握することで相場の動きを予測するための大きな材料を得ることができるのです。
大衆の心理が反映されやすいのが、経済ニュースやコラム記事、SNSなどです。
特に、重要な経済指標などは大きな影響を与えるので、発表後に相場の動きを見ていると、大衆心理が理解できてくるでしょう。
機関投資家の動きを把握するため
為替市場に参加しているのは個人投資家だけでなく、「機関投資家」と言われる投資家もいます。
機関投資家とは、生命保険会社、銀行、信用金庫、政府系金融機関など、大量の資金を使って株式や債券で運用を行う大口投資家のことをいいます。
機関投資家は莫大な資金を持っているため、機関投資家だけでチャートの動きを変えることができるのです。
例えば、私たち個人投資家がいくら束になって買いポジションを保有していたとしても、機関投資家が売りを入れれば、その通貨ペアは下落します。
そして、機関投資家は時に、個人投資家の考えを利用して逆張りを仕掛けることがあります。
そのため、個人投資家の大衆心理を把握することができれば、機関投資家の動きを予測することに繋がるのです。
機関投資家の動きを予測できれば、だましや逆行などのリスクを避けられます。
損失を回避するため
大衆心理を把握することは、損失を回避するためにも重要です。
100%勝ち続けることが難しいFXでは、トレードを重ねる中でいかに損失を抑えるかが、利益を積み重ねることにつながります。
大衆心理を把握して、個人投資家・機関投資家の動きを予測することができれば、相場の動きも予測できます。
もちろん、完璧に予測することは不可能なので、過信しすぎないように注意は必要です。
相場の動きがある程度予測できれば、損失方向への値動きに警戒することができるようになるため、損失を回避することができるのです。
FX相場に影響を与える大衆心理5つ
FX相場に大きな影響を与える大衆心理には、以下の5つがあります。
・プロスペクト理論
・サンクコスト効果(コンコルド効果)
・認知的不協和理論
・アンカリング効果
・ヒューリスティック(直感的理論)
順番に説明していきますね!
プロスペクト理論
プロスペクト理論とは、行動経済学の基礎理論のひとつです。
人は利益よりも損失に対して敏感に反応しやすいという、心理的傾向についての理論です。
例えば、含み益を抱えている時には利益が目減りするのを過度に恐れてしまい、少ない利益でも確定してしまいます。
一方、含み損を抱えている時には、利益方向に戻ってくることを過大に期待してしまう結果、損失を膨らませてしまいます。
FXトレードなどの投資においては、プロスペクト理論が働く結果、「小さな利益で確定してしまう」「損切りができずに大きな損失を被る」ということが起こりやすくなるのです。
サンクコスト効果
サンクコスト効果とは、投資したお金や時間、労力などのコストを回収できない場合に、さらに大きなコストをかけて取り返そうとする理論です。
FXにおいては、負けトレードによって損失を被った際に、さらに大きなロット数・レバレッジでトレードを行い、損失を取り返そうという心理状態になりやすいです。
根拠のないハイリスクトレードになるため、多くの場合はさらに損失を膨らましてしまう傾向にあります。
損失が続いた場合には、一度PCを閉じて相場から離れる、リフレッシュして気持ちを落ち着かせるといった対策が大切です。
認知的不協和理論
認知的不協和とは、自分の考えとは矛盾する状況に心理的な不快感やストレス感じる状況を言います。
FXトレードでは、自分がエントリーした方向に対して明らかに逆の値動きになったとしても、自分のポジションを手放すことができなくなってしまうのです。
自分の判断が間違っていないと正当化するため、正当化するための理由ばかりを探してしまい、損失を大きくしてしまいます。
アンカリング効果
アンカリング効果とは、最初に提示された情報、目にした情報が、その後の判断に大きな影響をもたらしてしまう心理現象です。
例えば、現在ドル円が140円だったとして、「今後の見通しでは150円まで上昇するだろう」という情報をSNSや記事で見たとします。
多くのトレーダーは買いのエントリーをしましたが、実際には情報とは裏腹にレートが強い下落の動きをしました。
しかし、「150円まで上昇する」という認知バイアスがかかっているため、なかなか損切りをすることができなくなってしまうのです。
FXトレードにおいて、始めに注目した情報を過信しすぎると、視野が狭くなってしまい重要な情報を見逃してしまいます。
常に逆のシナリオも想定しながらトレードに臨むことが大切です。
ヒューリスティック(直感的理論)
ヒューリスティックとは、経験則や先入観によって直感的に判断してしまう心理状態を言います。
FXトレードに慣れてきた頃に、今までの経験則から「上がりそう」「下がりそう」といった感覚でトレードをしてしまいがちです。
本来であれば、テクニカル分析を使って相場を分析する場面で合っても、自分の直感を優先して判断してしまうため、根拠のないトレードになってしまいます。
FXトレードは感情ではなく、理論的に根拠を立てて取り組むべきです。
大衆心理を利用したトレードの注意点
大衆心理を利用したトレードでは、以下の点に注意する必要があります。
・失敗のシナリオも想定する
・大衆心理に乗るのがダメという訳ではない
失敗のシナリオも想定する
大衆心理を読めたつもりになっても、必ず合っているとは限りません。
大衆心理、相場の動きを100%予測することは不可能であるため、時には想定と逆の方向に動くこともあります。
リスクヘッジとして、失敗のシナリオも必ず想定してトレードに臨みましょう。
大衆心理に乗るのがダメという訳ではない
ここまで聞くと、大衆心理に従ってトレードをしてしまうのは良くないと考える方もいるかもしれません。
ですが、「逆張りすることで勝てる」というわけでは無いのです。
先述した通り、相場の動きは売りよりも買いの勢力が大きければ上昇し、逆なら下落します。
大きなトレンドが発生している時に、わざわざ逆張りを仕掛けるようなリスクの高いトレードは危険です。
この様な場合は、大衆心理に乗って順張りのトレードを行うのが定石です。
大衆心理を把握する目的は、あくまで「相場の動きを予測すること」で、逆張りを仕掛けるためではありません。
相場の動きを予測した上で、順張りか逆張りかを判断することが大切です。
大衆心理や読み取りやすい相場
FXでは、大衆心理が読み取りやすい相場があります。
・トレンド相場
・意識されるレート付近
これらの相場では大衆心理が働きやすいため、理解しておくとトレードに役立ちます。
トレンド相場
トレンド相場とは、高値と安値をつけながら一方向に動いている相場です。
トレンド相場は多くのトレーダーの行動や感情が作り出しているため、大衆心理がトレンドの方向に向いていることが理解できます。
トレンド相場では、トレンドフォロー戦略で大衆心理に乗っかって利益を狙っていきます。
意識されるレート付近
下記のポイントは、多くのトレーダーに意識されやすく、売りや買いの注文が溜まりやすいです。
・キリ番付近の価格帯
・急上昇、急下落の起点や終点
・トレンドの前回高値や安値
これらの意識されるレートでは、売りや買いの注文が集中しやすく、反発やブレイクで大きく動きやすくなります。
意識されるライン付近では、ブレイクした時点で順張りをしたり、ライン付近で反発を狙った逆張りで利益を狙うなど、様々な戦略を組むことができます。
ただし、だましも多く発生するポイントなので、リスク管理を行った上でトレードに臨みましょう!
【FX大衆心理】に関する質問3つ
FXの大衆心理に関するよくある質問にお答えしていきます。
みなさんのお悩みも解決できるかもしれません、ぜひ読んでくださいね!
Q1:エントリーした瞬間に逆行してしまうのはなぜ?
原因は様々考えられますが、現在見ている時間軸よりも上位足のトレンドを見れていない可能性があります。
相場のトレンドは、大きな時間軸であるほど大きな力を持っています。
例えば、5分足で上昇トレンドが出ていても、1時間足が下降トレンドであれば、下方向への力が強くなるのです。
相場の状況を把握するためには、「マルチタイムフレーム分析」を身につけることをオススメします。
こちらの記事を参考にしてください!『FXのマルチタイムフレーム分析とは?』
Q2:大衆心理を読み解く練習はどうやるの?
今回お伝えしたポイントを意識して、実際のチャートで練習を繰り返してください!
何事も実践あるのみです!
始めはリスクの無いデモトレードや、少額のトレードから始めていきましょう。
デモや少額トレードについては、下記の記事で詳しく書いています!
・『おすすめデモトレードツール紹介』
・『少額で始められるFX会社3選を紹介!』
Q3:インジケーターでも大衆心理は読み取れる?
はい!インジケーターは、相場の大衆心理を読み取るのに役立ちます!
「単純移動平均線(SMA)」や「ボリンジャーバンド」などがよく使用されていますね。
これらのインジケーターは、チャート分析だけでは分かりづらいトレンド転換や、相場の勢い、売買のタイミングなどを簡単に確認することができます。
詳しくは、こちらの記事で解説しています!
『FXチャート分析ツールとは?おすすめFXチャートツールも紹介!』
大衆心理を読み取ってFXトレードを有利に!
大衆心理を読み取れると、相場の動きを予測する大きな材料となります。
エントリーした瞬間の逆行やだましといった動きにも遭いにくくなるはずです!
FXで利益を出していくためにも、何度もこの記事を読み返して、大衆心理を読み取る練習をしていきましょう。
そして、何よりも実践での練習が大切です!
オススメのFX会社を紹介しています!ぜひ参考にしてくださいね!
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